天災は忘れたころにやってくる

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2014年8月23日 @ 12:51

 

ゴルフの好きなものならわからないでもないだろう。心待ちにしていたプレーが直前になって突発事故が起きて止めざるを得なくなった時の無念さを。

だから安倍首相も未練があったのだ。

8月20日の首相の動静欄にはこう書かれている。

7時26分、山梨県富士阿口湖町の「富士桜カントリー倶楽部」。森元首相、茂木経済産業相、岸信夫外務副大臣らとゴルフ。

その時点では広島の事故の第一報は入っているはずだ。入っていなければ大問題だ。

しかし、その時点で中止を即決できずゴルフ場にでかけた。プレーしながら様子を見ようとなった。

プレーしながら、これ以上続ければさすがに批判されると思って「ついてねえなあ」とぼやきながら切り上げたのだ。

素直に初動態勢は甘かったと認めればいいのに、官邸に戻った安倍首相はメディアの前で格好をつける。

「政府一体となって救命、救助の対応に当たるよう指示した」と。

御用メディアがそれを垂れ流す。

これが村山政権や民主党政権だったら鬼の首をとったように厳しく批判しただろうに、このざまはなんだ。

だから腹が立つ。

同情したくてもこれでは同情できない。

首相という立場はウソつきにはつとまらない。

謝ることを知らない者にはつとまらない。

安倍首相の今回の対応は批判されても仕方がない(了)

 

天木 直人

外交評論家

2003年、当時の小泉首相に「米国のイラク攻撃を支持してはいけない」と進言して外務省を解雇された反骨の元外交官。以来インターネットを中心に評論活動をはじめ、反権力、平和外交、脱官僚支配、判官びいきの立場に立って、メディアが書かない真実を発信しています。主な著書に「さらば外務省!」(講談社)、「さらば日米同盟!」(講談社)、「アメリカの不正義」(展望社)、「マンデラの南アフリカ」(展望社)。

 

 

 

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