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代筆サイト アメリカにもありました
2014年9月2日 @ 18:12
風景印 筆文字 手紙屋 を運営しています。
http://www.puret.jp/shop/tegamiya.php
★アメリカにも似たような サイト発見!!
ネットコンシェルジェのホームページより
手書きの手紙で顧客とつながる。代筆ECサイト「Handiemail」
当ブログでは過去に、手書きの手紙を贈るためのセットを販売しているECサイト「Gramr」をご紹介した。
僕はその記事にて、同サイトが今後中小企業向けに「手書きの手紙で顧客に感謝を伝える」というサービスを行う予定だと書いた。同サイトのその後の進展については確認できなかったのだが、代わりに、手書きの手紙を個人・法人向けに行っているサービスがあるのを発見したので、今回はそちらをご紹介することにしよう。
贈りたいメッセージをWeb上で入力すれば、それを手書きで書き起こし、本物の手紙として宛先に届けてくれる代筆サイト、「Handiemail」だ。
個人向けにはラブレター、お見舞い、感謝のメッセージなどの代筆を、企業向けには大量のビジネスレターの代筆などを行っている。ただ代筆を行うだけでなく、書体の指定やチラシ・名刺の同梱にも対応しているのが魅力だ。
はじめは好きなことをするための「自己表現の場」に過ぎなかった
Handiemailの創設者はKyle Eertmoed(以下、イアートモード)氏。イリノイ大学で美術グラフィックデザインの学位をとって卒業した同氏は、当時から大企業で働くのではなく、中小企業と一緒に作り上げていくスタイルの仕事を希望していたという。
その後はシカゴに移り「End Communications」というネットビジネス支援企業とパートナー契約を結んでフリーランスのグラフィックデザイナーとして沢山のサイトの立ち上げに関わった。また、2003年には人生のパートナーでもあるKim Knoll(キム・クノール)氏と一緒にヴィンテージ・アクセサリー製造・販売サイト「Knoed Creative」を立ち上げている。
2012年、イアートモード氏は手書きの手紙を代行するサービス「Handiemail」を起ち上げる。もっともこのときは、サービスの需要があるかどうかさえ、深く考えていなかったそうだ。
“実はこのサイトは、冗談のような気持ちではじめたサービスだったんだ。だって、手書きの手紙を代行してもらいたい人がいるなんてちょっと考えられなかったからね”
– イアートモード氏
同氏はHandiemailやKnoed Creativeといったサイドプロジェクトは誰からも指示されずに好きなことができる、自己表現の場と考えているという。そのため収益や需要は大きな問題ではなかったのだ。
しかし、いざサービスをはじめてみると、多くの依頼が入るようになり、やがてサイトを手伝ってくれる人が必要となった。
イアートモード氏は自分だけでは処理しきれなくなると、妹に「手紙を書いてお金儲けしてみないか?」と打診し、彼女を代筆者のスタッフとして採用。その後代筆者は6名までに増え、今では何百もの手紙にも対応するようになった。
なお、Handiemailが代筆スタッフに求めている役割は、依頼主が伝えてほしいメッセージを忠実に書き起こすことだという。
細部に注意を払い、個人の情報をあずかるので信頼ができる人物であること。また、コツコツとした作業になるので手書きの作業が好きで、自分自身のモチベーションを維持できるということを必要条件として挙げている。
書体の選択や指定の用紙への手書き、名刺やチラシの同封も可能
現在、Handiemailは企業向けと個人向けの代筆業に対応している。個人向けのサービスの利用例としては祖母宛の手紙を出した、危険な任務でアフガニスタンにいる兵士からフィアンセへの手紙の代筆を行ったなどがあるが、依頼の大半はビジネスレターの代筆であるようだ。
サービスの料金は230文字以内であれば、米国内で9.95ドル(約1000円) 、国外の場合は10.95ドル (約1100円)。230字を超えるもの、あるいは細かな指示を行いたい場合は、別途見積りを依頼することになる。支払いにはアメリカンエクスプレスやVISAなどのクレジットカードが用いられる。
手書きにする文字数が230字以下で、宛先が1件のみの場合は、専用フォームにて差出人と送り先の氏名、住所、会社名を入力後、利用者が送りたいメッセージを記入するのみでOKだ。手紙1通のみの注文であれば、申し込みをしたその日から2営業日以内に手紙を郵送するという。
手紙は郵送の前に一度撮影が行われ、これをチェックすることで品質を確保している。写真はメールで利用者にも伝えられるため、注文した依頼がどのような手紙になったかをここで確認することができる。
手紙を一度におおぜいの人に郵送したり、より細かな注文を行う場合は、「お見積もり」のページより注文を行う。
ここでは、手紙に必要な文字数は合計どの程度か、1回きりなのか、それとも長い時間を掛けたキャンペーンなのか、用紙や封筒は同サイトのものを使うのか、それとも自分で用意するのかといった項目を選ぶことができる。
自分で用紙や封筒を用意する場合は、Handiemailにこれらを郵送し、そこにメッセージを書いてもらうというやり方が取られているようだ。
また「活字体」「筆記体」「feminine cursive」(女性的な筆記体。曲線が多く細い文字)の中から書体を選択したり、名刺やチラシを同封してもらうこともできる。法人からの利用が多いだけあって、ビジネスに関するオプションが多く用意されているため、利用者はフォームに入力するだけで細かな注文を行える工夫がなされている。
メールの時代だからこそ、手書きであることの重要性は増している
創業者のイアートモード氏は、今後は個人からの利用が増え、ラブレターやお見舞い、感謝の言葉などのメッセージなどの代行を多く行っていきたいと考えているようだ。
しかし個人利用については、「自分で書いていない手書きの手紙を送ることは不誠実ではないか」といった同サイトへの指摘が示すように、利用が拡大していくことは考えにくい。手紙を贈る側が、自分で手紙を書けない状態でない限り、あえて利用するだけのメリットを見出しづらいからだ。
一方、法人向けサービスとしては、利用者側の利点は多い。同じ内容の手紙を不特定多数の顧客におくるのは大変な作業だが、Handiemailを利用すれば、手間や時間を大幅に削減することができる。また、手紙を書いたものが代行者であるという抵抗感も、比較的少なくて済む。
法人からの利用が多く占めているのは、そうした利点によるものだろう。手紙の代行業を利用していることは企業イメージを損ねるためか、売上や効果を公にする企業は見られないが、手書きの手紙により売上があがった企業も多いそうだ。(ECサイトにも応用できる話だ。)
“僕たちはメールの時代を生きている。個人またはビジネス上でも、テキストやソーシャルメディアなどのやり取りが当たり前になっている。今この時代だからこそ、手書きであることの重要性は増していると思う”
“このサービスを利用している企業は、手書きの手紙を送ることによって利益をあげているよ。たとえそれが代筆者によって書かれたものであってもね。僕たちは人と人を人間的なレベルで結びつけているんだ”
– イアートモード氏
需要がありながらも、企業の事情によって出来なかった「手書きの手紙」を簡単に扱えるようにしたHandiemail。今後はいかに利用者ひとりひとりに向けた、結びつきの強い手紙を実施していくかや、代行者の持つ抵抗感を払拭できるかが、成功の鍵となっていくだろう。
なお、同サイトでは2014年1月から、起業家のTracy Kennedy氏を引き込み、彼にオペレーションや売上などを扱ってもらうようになった。今後イアートモード氏は、そうした方向性を決定すべく、サイトのビジョンを構築することに集中する予定だ。