2014年9月14日 @ 12:40
1989年(平成元年)の12月29日はどんな日だったかご記憶でしょうか?
あの錦織圭選手の誕生日です。現在24歳
あと、バブルと関係があるのですが・・・・
ピンときた人もあるでしょう。
日経平均株価が38,915円87銭の市場最高値を付けた日です。
29日は大納会(その年の最後の取引日)で来年は 40,000円だと
浮かれていました。
当時、自主廃業してしまった「いまいち証券(笑)」に在籍していた
ぬりぞう もバブルまっただなかにいました。(苦笑)
BLACK ASIA より引用
人間は将来を考えることができる地球上で唯一の生き物だ。しかし、だからと言って将来の破滅に対して何らかの手を打てるとは決まっていない。
たとえば、約30年後には今の生態系は致命的なまでに破壊される。自然環境が崩壊し、文明すらも消滅する危機にある。それは誰もが知っている。しかし、誰も何もできない。
なぜなら、遠い将来に生態系が崩壊すると言っても、自分だけ今の文明生活を止めても無駄だと思うからだ。
人は誰でも自分の人生を生きるのに精一杯だ。そして、自分の未来設計は、「今の環境が続く」という前提を元にしている。だから、破壊の結末は無視される。
誰もがそうなので、環境破壊も、生態系の崩壊も、最後まで暴走して行き着くところまで行く。
人間は、破滅が見えていても止まれないという習性を持っている。しかし、それは事実だ。破滅の予感、破滅の危機感を持ちながらも、最終的に破滅するまで暴走してしまう。
ジャングルは、もう6%しか残っていない
人間の想像力には限界がないと言われている。しかし、危機を想像できても、それに対する対処はできないことが多い。未来になればなるほど、人間はその結末に関心を失うからだ。
人類はどんどん人口を増やして自然破壊を繰り返している。今のままで自然を伐採していると、2050年にはジャングルが死ぬ。多くの種が失われ、地球の環境が激変する。
つまり、人口が増えるのに自然が衰弱する。人間も動物だから自然環境に依存して生きているが、あるとき自然に依存できなくなる時代が来る。
現在、熱帯雨林(ジャングル)は、もう地球上で6%しか残っていない。その6%さえも消え去って行こうとしているのが現在の状況なのである。
ジャングルの土壌は意外に薄く、いったん平地になってしまうとスコールが土壌を洗い流して逆に砂漠化していく。それが、30年後の話だ。
しかし、人間はそれを想像できても、どうすることもできないと考えて何も対処しない。
これから自然破壊がどんどん進み、自然破壊の猛威が人間に跳ね返ってくる。では、将来のために人間は自然破壊をやめようとするだろうか。
いや、むしろエネルギーを求めてさらに自然破壊を加速させていくだろう。文明を享受したくない人間はどこにもいない。だから、結果的に人間は全力で自然を破壊して回る。
一度、文明の中に資源が取り込まれると、それは枯れてなくなるまで徹底的に収奪されていく。ジャングルは消えるまで伐採され尽くされるし、石油は枯渇するまで吸い上げられる。
現在、熱帯雨林(ジャングル)は、もう地球上で6%しか残っていない。その6%さえも消え去って行こうとしているのが現在の状況。
これは危ないと思いながらも、結局は最期まで暴走
崩壊するまで押し流されていくというのは、経済活動でも同じ現象が起きる。
たとえば、いったんバブルが生まれると、大勢の人間がそこに我先へと押しかけて泡を膨れ上がらせる。途中でみんなが正気に返るということはない。
誰もが「これは危ない」と思いながらも、結局は最期まで暴走して、ある日、一気に破滅に見舞われるのである。
経済史には繰り返し繰り返しバブルの歴史が出てくる。経済史とはバブルが生まれ、崩壊する歴史の繰り返しである。そのすべては馬鹿げた値段まで買い上げられては自壊していく。
「人間は破滅が見えていても止まれない」のだということを知ることができる。
日本もそうだ。1980年代には経済が暴走して止まらなかった。それで1989年12月にはバブルの頂点に達し、日本経済の健全性を根こそぎ破壊して現在に至った。
アメリカでもそうだ。1998年から2001年までのITバブルも、崩壊するまで止まらなかったし、2008年9月15日までのアメリカの不動産バブルも大崩壊するまで止まらなかった。
不動産も、サブプライムローンも危険だと、事前に警鐘は鳴らされていた。しかし、「破滅が見えていても止まれなかった」のだ。実際に、爆発炎上するまで止まらないのである。
そう考えると、アメリカの累積債務や経済崩壊の問題も、行き着くところまで行く可能性が高い。中国の不動産バブルも、行き着くところまで行って、国民を巻き込んですべてを吹き飛ばしていく。
同じく日本の膨れあがった累積債務も、行き着くところまで行くと考えられる。
不動産も、サブプライムローンも危険だと、事前に警鐘は鳴らされていた。しかし、「破滅が見えていても止まれなかった」のだ。実際に、爆発炎上するまで止まらないのである。
最後にクラッシュするまで止まらなかった
しかし、国家破綻というのは予測されていても、本当に破綻するまでは誰もが最期の日の前日まで「誰かが何とかする」と信じているものだ。世の中は、そんな人たちの集合体で国家が成り立っている。
イギリスは、かつて「7つの海を支配する帝国」だった。しかし、国民が行政に依存することになったせいで、国家の累積債務が膨らむだけ膨らんでいった。
国民が働かなくなった上に、多くの人が既得権益にしがみついたまま離さなかった。そして、1976年にはとうとう国家破綻(デフォルト)に追い込まれてしまった。
イギリスがデフォルトしたのは1976年だが、「この国はもうダメだ」とは1960年代からずっと言われていたことだ。
いずれ崩壊すると分かってはいたものの、誰もが国家に頼って何もしなかったし、自分の権利も手放さなかったので、崩壊が免れなかったのだ。
ロシア(旧ソ連)もまたそうだった。
資本主義を駆逐して共産主義を生み出したソ連は最初はアメリカをもしのぐ技術大国だった。アメリカと競うように核を製造し、宇宙開発に資金を注ぎ込んだ。
ところが、すべてを国営にしたことにより競争力が失われて共産主義が欠陥商品であることが明るみになった。それでもソ連は共産主義を捨てずに最期まで暴走し、結局行き詰まって崩壊していった。
誰もが結論が分かっていたが、最後にクラッシュするまで止まらなかった。
国家崩壊は歴史の話ではない。現在も、世界のあちこちで国家崩壊が起きている。ウクライナでもリビアでもシリアでも、もはや国家は崩壊したも同然で、経済崩壊は南米のアルゼンチンやベネズエラでも起きる。
しかし、グローバル化した社会はこれらの国の崩壊を飲み込みながら暴走する。社会環境は急激に悪くなりつつある。しかし、破滅が見えていても止まれないのが人間の歴史でもある。